ソーシャルレンディングの終焉と始まり

 

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングに対する勘違い

かれこれ10年になるだろうか。maneoが世に出て、利回りの良さに飛びつき、5万、10万と投資を始めた。内容的には、お金を借りたい人にお金を貸して、利回りを得る。というのがメインスキームだった。つまり、お金を借りた人が返さなかったりすれば、全部無くなるという驚異的なリスクがあったわけだ。(融資対象が不動産や事業などがあり、担保や保証付きもあるが、現時点で見る限り、期限喪失した後の無利息期間のダメージが大きく、実質利回りや返礼率を考えると担保や保証は、焼け石に水に近い)

時代は変わり、金融庁も口を出し始めた。よく考えれば分かる「借り手が返さなかったら全額無くなる」と言うスキーム。せめてもと分散させるよう金融庁が指導し始めた。だが、遅かった。

詐欺に近い形で無くなっていくソーシャルレンディング会社もあった。つまり、本来の最終借り手や中間借り手の匿名性を金融庁が指導。途中から全てが匿名になった。借りて保護なのか理由は良く分からない。もしかしたら、業者側がそれを望んだかもしれない。

しかしながら、投資家としては、案件ベースのみで中間の借り手や最終借り手が全く見えないという超投機的なものに変貌していった。

紆余曲折を経るまでの5~10年。投資家は、完全にソーシャルレンディングへの勘違い?をし、安定して高利回りが得られる投機先だとゆでガエルの如く、水の風呂へ浸かり始めた。

ソーシャルレンディング崩壊の足音

崩壊の号砲は、2018年だった。maneoでも期限喪失が発生。その後、グリーンインフラレンディングでの管理不足による詐欺的な資金調達。ガイアファンディングでの期限喪失。キャッシュフローファイナンスやクラウドリースでも発生。

もともと借り手が100%返済してくる保証はどこにもない。ただ、運営者の管理不足や詐欺的行為を見抜くのは難しい。それが傍目に見ると、運営者の杜撰な管理や詐欺的行為なのか、最終借り手の責任なのかを見抜くのは難しい。

こういった事を考えると、何故最終借り手の保護を優先したのかと思ってしまう。おそらく公開すれば、ネット上で叩かれるだろうし、人が殺到するだろう。しかしながら、多少、借り手保護が行き過ぎていないかと感じる。

借り手情報が公開されると知りながら、そういったスキームで資金調達をしている事を世に知られ、それにまつわるリスクを負う事が、1つのスクリーニングにもなる。

杜撰な管理と詐欺的手法(実際の借り手ではないところへ資金提供した)でどうなるか見もののグリーンインフラレンディング。残るところ15億ぐらいのキャッシュをどう投資家に分配するかが議論されているようだが、どうあれ損害賠償は免れない。15億をずっと持っておくにはいかない。

迷いに迷い、既に6か月が経過している。こういった事例からも2018年にソーシャルレンディングは、崩壊の憂き目に会い、2019年は淘汰が進む。仮想通貨しかり、法整備も整ってくればと願うばかりだ。

2020/05/16 追記
遂にコロナが発生してしまった。もうこうなっては、正常に運営していた事業体ですら事業が難しくなってしまった。ソーシャルレンディング業界では、コロナの影響でさらにデフォルトが多くなるだろう。

さらにmaneoグループの詐欺事件に関しては、もはや回収見込みが難しい。何故なら裁判もコロナで進捗が止まった。その間、詐欺で逮捕できない経営陣が野放しになり、捕まえることも返済を促す事も出来なくなる。また、訴訟を行っている一部の人達のお陰で、勝訴した場合、その人たちに差し押さえが行われ、投資家に広く均等に返ってくることはなくなる。法律は不公平だなと感じた。

 

実際投資対象に値するのか?

実際には、ポートフォリオの1つとして投機するには良いが、小口化と徹底的な分散が必要になるだろう。というのが個人的な結論だ。

例えば、貸し倒れ確率が何%なのか各社公表していない。というのも、「頼むから待ってくれ」と言われれば、待つほかなく、逃げられたり倒産しない限りなかなか白黒はっきりしない。強制執行などに関しても手続き等踏まえ色々時間がかかる。よって、ゾンビが数多く存在するのもクラウドファンディングなのであろう。

では、100万円を平均利回り8%。貸倒率2%。税金を雑所得で仮に20%で源泉徴収。投資期間を乗換えも含め1年に1回利払い未発生期間を1か月。この際、徹底的に最低投資額で分散を図った場合を計算しみてる。但し、利払が毎月あり、その再投資は考慮しない。

◆貸倒率2%のケース

  • 実質最終運用額:100万円-100万円×貸倒率2%=98万円
  • 利払金:98万円×年利(8%÷12カ月×11か月)=7.18万円
  • 税引後利払金:7.18万円×20%=5.74万円
  • 実質利回:5.74%

◆貸倒率5%のケース

  • 実質最終運用額:100万円-100万円×貸倒率5%=95万円
  • 利払金:95万円×年利(8%÷12カ月×11か月)=6.96万円
  • 税引後利払金:6.96万円×20%=5.57万円
  • 実質利回:5.57%

こう見ると国内REITを超える税引後利益だ。但し、融資実行までの待機期間や償還から元本返済期間なども考慮したり、早期返済なども踏まえ、さらにここまで均等に案件投資出来ない予算である場合など、これらを踏まえるともう少し最終利回りは低下してくる。

決してやってはいけない事は、1つの案件に盛ってしまう事。クラウドファンディングでは、それだけは避けたい。ただ、運用額が1,000万を超えてくると非常に分散投資が手間になり、「めんどくさい100万ポチ」となり、その案件がデフォルトするなどで落ち目にあう。(実際私はそちらのタイプで痛い目を見た)

さらに個人の投資額でも10%未満には抑えたい。投資可能額にもよるが、全財産をソーシャルレンディングに投資するのは、FXで全財産投機するに近い。

2020/05/16 追記
ソーシャルレンディングは、遊び。本ブログで投資対象も紹介しているが、本気で運用を始めて1年以上。今考えれば、あり得ないものに投資していたもんだと感じる。初心者もしくは、資産額が数百万の人は投資を絶対に勧めない。断言できる。どこの事業体がやろうと勧めない。

ソーシャルレンディング2.0

さて、ここまで経験・考察して思ったのは、ソーシャルレンディングのETFがあればいい。ETFじゃなくとも信頼のおけるソーシャルレンディング企業を対象にし、その企業が提供する案件ほぼ全てに均等投資できるファンドなりがあれば、それが投資家にとって一番。

予算数万~数百万の運用者から数千万ぐらいまで対応しやすくなる。要は、投資する人は、その借り手や不動産などに興味があるわけではない。さらに言ってしまえば、ソーシャルレンディング提供企業がしっかりと案件に対し、スクリーニングと経過観察をしている事が前提であり、徹底的にリスクを分散させ、なるべく多くの利回りを得て、税金も少ないのが一番だ。

maneoあたりが自分でやっていいし、SBIあたりが主導してやってもいい。それか起業家が出てきて、ソーシャルレンディングへ一括投資できるサービスを作るか。今後のこの界隈での進化に期待しつつ、期限喪失済みの多くの案件の支払いが行われる事を願って。

 

2020/05/16 追記
ここは自分なりに変わっていない笑。ソーシャルレンディングに対してまとめて投資できる商品があれば、まだましだ。投資信託のような形ならREIT+社債=ソーシャルレンディング投資信託が作れるはず。ただ、リスクに対するリターンはいまいちだろう。結局、投資適格ではない事業体に融資するわけであり、不動産購入に関しても借換必須が非常にネックだ。あくまで「無理やりソーシャルレンディングと言うビジネスを残す必要があれば」こんな方法もあるのでは?というぐらいだろうか・・・。

 

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